いつもという訳ではないが、何となく日々の生活に物足りなさを感じる時はないだろうか?仕方ないので、映画を観に行ったり、美味いものを食べに行ったりする。良い映画を観れば素直に感動するし、美味いものを食べれば食欲が満たされるのだが、しばらくすると、また物足りなさの虫がむくむくと頭をあげてくるような感である。
もちろん、忙しくしている時に感じる事はないし、一仕事終わった後なども満足感があるせいか感じる事はないので、どうも暇な時に出てくる感覚らしい。
これは、ひょっとしたら「満足できない症候群」なのではないかと、自分で勝手に考えている。(実際そういう症状はあるらしい)
「いつも満ち足りていたい」「もっと楽しい事があるのではないか」という欲張りな思いに駆られて、現状に満足できない状態。
望めば望むほど、そうではない事へのギャップは大きくなる。頭では分かっているのだが、より多くを望んでしまうのが、人間の性なのだろうか?
次から次へとより良い方向へ変わっていく事を期待しているのだが、現実にはそんなに多くの変化があるはずもない。むしろ、毎日毎日ほとんど何も変わらない事の方が多いものだ。
朝起きて、顔を洗った時の爽快感
炊きたてのご飯のにおい
だれかからの「ありがとう」の言葉
美味いコーヒーの香り
はっとする言葉との出会い
お気に入りの音楽
沈みゆく秋の夕暮れ
日々の何気ない日常が、大河のようにゆったりと流れていくのを感じ取れたら、それはそれで、この上ない喜びにつながっていくのかも知れない。
『小春日や 石を噛み居る 赤蜻蛉』
先日、新聞のコラムに載っていた村上鬼城という人の俳句である。盛りの時期を過ぎた赤トンボは、今何を想うのだろうか。
<MY Favorite Songs>
The Beatles「Now And Then」
以前から話題になっていた、ビートルズ最後の楽曲「Now And Then」
70年代にジョン・レノンがカセットテープに録音していた音源から、AIを活用してジョンの歌声だけを抽出し、そこにポール・マッカートニーとリンゴ・スターが演奏を加えたものなのだそうだ。ジョンが暗殺されてからすでに40年以上が経ったわけだが、世界中のファンが待ちわびていた音源となった事だろう。
個人的には、ビートルズとの出会いは中学生の頃であった。おそらく、初めて聞いた曲は「Can't Buy Me Love」か「I Wanna Hold Your Hand」あたりだったと思う。
その頃、深夜放送をよく聴いていたが、自分の聴き方はビートルズの曲を聴くことが主な目的だったので、各チャンネルをしょっちゅう変えながら聴いていたものだ。おおむね、一晩で2~3曲は聴くことができた。
今の自分の中にある音楽の原点と言っても良いと思う。