行雲流水の如く

-Re-Start From 65 Years Old-

鏡をみる

古い鏡 : Muntkidy

 いつもの事なのだが、職場に出向くと、更衣室で作業着に着替えることになっている。仕事で実験などを行う事から着替えるのだが、先日、いつものように着替えを済ませてから、トイレで自分の姿を鏡で見て笑ってしまった。

 朝の忙しい時間で着替えたせいか、襟が半分めくれあがっていたし、マスクが少し曲がっていて、なんとも間抜けな姿がそこにあった。なるほど、鏡の前で身づくろいする意味は、こういう所にあったかと思わず苦笑いしてしまった。

 そういえば、鏡の前で自分の姿をまじまじと見ることは、今はほとんどないかも知れない。若い頃は、それなりに髪の具合に気を使ったり、はやりのジーンズなどを履いたりしていたものだが、最近はいつも同じような服ばかり着ている。

 今さら、人目を気にする年でもないのだが、あまり気にしなさすぎるのもどうかなと考えてしまう。何より「一人よがり」になってしまうのだ。

 出かける前にそれなりに「髪の毛を整えたつもり」なのに、実は後ろ髪が跳ね上がっていたり、「さっそうと歩いているつもり」なのに、えらく年寄りくさい歩き方だったり・・・💦

 実はこういう事は、趣味のバンド活動でもよくある。例えば、自分ではノリノリで演奏しているつもりが、一人走っていたり(リズムが早くなること)、キーが上ずったりしてしまうのだ。この原因は、自分の声や演奏だけに夢中になりすぎて、他の者の出す音が聞こえていない事によることが多い。つまり、自分だけの世界に没頭してしまい、周囲と調和できていないのだ。

 ところで、外見や音のように視覚や聴覚でとらえられるものは、鏡やスマホのボイスメモなどによって、すぐにチェックすることができるが、自身の見方や考え方・感じ方等はどうだろう。「あー、それはね、〇〇だからなのさ」とか「悪いのは全て〇〇のせい」と簡単に決めつけてしまっていないだろうか? 年齢とともに、一面的な見方しかできなくなり、簡単に物事を判断しようとしていないだろうか?

 あまり優柔不断なのも困るが、ただの頑固おやじになってしまうのは困るし、高齢者に多いという妄想に振り回されるのは、もっと困る。

 ふと、そんな事を自問自答している。自分の外側だけでなく、内側を見る鏡はないものだろうか?

<マイ ギャラリー>

キイロスズメバチ

<My Favorite Songs>

 Donovan 「Catch the Wind」

youtu.be

 自分が知っていたドノバンの曲と言えば、「Sunshine Superman」か「Mellow Yelow」(1968)位で、当時全米1位になったりしていたようだが、ビートルズや他のロックミュージックにおされ、これ以上の知識は持ち合わせていない。

 この「Catch the Wind」は1965年のデビューシングルで、実は偶然、別なミュージシャンのカバー曲として知り、良い曲だなあと思った次第である。

 当時は、イギリスのボブディランと称されたそうだが、確かにハーモニカとギター1本で歌う姿は、初期のボブディランに似ている。

 この曲の内容は甘いラブソングであるが、「Catch The Wind」とは、(風をつかまえるのは)とても難しいという意味で、「(彼女との)願いを叶えることはとても難しい」という意味なのだそうだ。近々、この曲を我がバンドでもやってみることにしており、生まれて初めてハーモニカにも挑戦しようかと考えている。