いつの時代も、変化して欲しい事と変化して欲しくない事がある。
自分にとって居心地の良い事や楽しい事は、いつまでも続いてほしいと願うものである。例えば子どもの頃の夏休みなどは、永遠に続く事を神様にお願いしたものだ!
その逆に、心地良くない事、つらい事や苦しい事は、一刻も早く終わってほしいと思う。これは至極当然な話で、非常事態宣言が延長された今の状況がまさしくそれにあたる。誰もが、通常の生活に戻り、当たり前の生活を当たり前に過ごす事を願っている。
また、人間の願いとは関係なく、自然に変わっていく事もある。
我が家のオオムラサキの幼虫がエノキに戻ってきた。昨年の12月にこのブログでも紹介したが、オオムラサキは冬になると一度地面に降りて、枯葉の裏などに潜んで越冬する。そして、春になると再びエノキの幹を登ってくるのである。
上の写真は、エノキの葉の上で脱皮して、五齢幼虫になったものと思われる。それまでの茶色い身体から緑色に変わっていくのだ。
このオオムラサキたちは昨年2度の大きな台風にも負けなかったし、寒い冬の間もじっと耐えて過ごしてきた。自然界の変化は、命のエネルギーのようなものに裏打ちされている。
ここ数日のコロナウイルスの感染者数は、東京で5日連続40人を下回ったし、全国でも2桁程度にまで落ち着いてきたそうだ。まだ、先行きは不透明であり、第2第3の感染拡大の危機も予測されているが、これは我々日本人の意識の変化が、形となって現れてきたものととらえたい。海外に比べて、対応の緩さを批判されてきたが、それでも「できるだけ人ごみには近づかない」とか「マスクと手洗いの励行」とか、誰もが同じように思い、誰もが続けてきた小さな努力の積み重ねが、このような変化をもたらしてきたのだと思う。
変えようと思えば、変えられる事もあるのだ。
変化する事は、進化する事でもある。
昨日より今日、今日より明日へ、より良い形に進んで行きたいものだ。