行雲流水の如く

-Re-Start From 65 Years Old-

笑顔

 

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 国と東京都から「非常事態宣言」が出され、状況はますます閉塞状態になってきた感がある。毎日のように報道されるコロナウイルスの感染者の数は、まだ減少傾向にはいたらず、もう少し一人一人の行動の自粛が求められている。

 4月になってやっと再開したスポーツジムは、わずか1週間で臨時休業に追い込まれてしまった。やむを得ないと言えばやむを得ないのだが、感染対策にはかなり力を入れていたように思えたし、何より「3つの密」を意識した取り組みが、しっかり行われていただけに、関係者の方々の思いは複雑だろう。

 先日のNHKスペシャル感染拡大阻止最前線からの報告」を見た。これは、3月の後半に放送された「パンデミックとの闘い~感染拡大は封じ込められるか~」の続編となる内容だったが、厚生労働省の感染拡大阻止対策班の緊迫した取り組みに密着したものだった。

 中国やヨーロッパのようなロックダウンを行うことが出来ない我が国の戦略として、小規模なクラスターを掌握する事で抑え込んできた事、またそこから見えてきた「3つの密」の有効性、そしてさらなる感染を防ぐために非常事態宣言のもと「8割の接触削減」という取組みが必要になってきている事などが分かりやすく説明されていた。(この放送はオンデマンドやYouTube等で閲覧できる。)

 他国に比べて「対応が遅い」とか「緩い」という批判があるのは事実だが、社会的・経済的ダメージを少しでも抑えながら、ウイルス対策の効果をあげていこうという一つの戦略なのだという事がよく伝わってきた。そして、この戦略が成功するか失敗に終わるかは、自分たちの行動如何にかかっているという事を強く感じた。

 

 最近、ふと耳にしたサッカーの三浦知良選手の言葉。

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 『すべての行動が制限されるわけでない緊急事態宣言は「緩い」という声がある。でもそれは、日本人の力を信じているからだと僕は信じたい。きつく強制しなくても、一人ひとりのモラルで動いてくれると信頼されたのだと受け止めたい。

 

 戦争や災害で苦しいとき、隣の人へ手を差し伸べ助け合ってきた。暴動ではなく協調があった。日本にはそんな例がたくさんある。世界でも有数の生真面目さ、規律の高さ。それをサッカーの代表でも日常のピッチでもみてきた。僕らは自分たちの力をもう少し信じていい。日本人はこういうとき、「やれるんだ」と。

 

 「都市封鎖をしなくたって、被害を小さく食い止められた。やはり日本人は素晴らしい」。そう記憶されるように。力を発揮するなら今、そうとらえて僕はできることをする。ロックダウンでなく「セルフ・ロックダウン」でいくよ。

 

 自分たちを信じる。僕たちのモラル、秩序と連帯、日本のアイデンティティーで乗り切ってみせる。そんな見本を示せたらいいね。』

 

状況は厳しいけれど、こんな時こそ笑顔を忘れないようにしていたい。


笑顔 トワ・エ・モア     作詞・作曲 伊勢正三