行雲流水の如く

-Re-Start From 65 Years Old-

広く浅く(切り替える)ということ

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 先週、このブログの最後の方に書いたが、「広く浅く」は、今の自分には結構大事な事のように思っている。スイッチの切り替えのようなものだ。

 例えば、一つの事に集中して何時間も費やすよりは、1〜2時間で切り替えて、他の事に取り組むといった具合だ。これは、自分自身の集中力や体力の低下に大きく関係しているように思う。昔なら、徹夜してでもやり遂げようとする気力と体力が、残念ながら今は難しくなっている。そこで、いくつかの仕事が同時に重なっている時には、時間をある程度決めて切り替えると、不思議に気持ちも切り替わり、新たに集中して取り組めるのだ。

 仕事の順番は緊急性の高いものがあれば、当然それから始めるが、さほど差がなくて机の上に積み重なっているような状態の時は、とにかく上から順に始めていく。所詮、人はいっぺんに一つの事しか出来ないのだから、一つ一つ進めていくしかない。

 また、これは一つの事に集中するあまり、行き詰まったり、1人よがりになったりする事を防ぐ効果もあるように思う。若い頃、ほとんど徹夜して仕上げた仕事や文章を、翌日読み直してみると、思い込みが強く、偏りのある仕事や文章になっている事がよくあった。特に、文章などは一度書き上げた後、できれば数日間を空けて読み直すと、粗がよく見えてくるものだ。パン生地を前の晩に捏ねてから、一晩寝かせると低温発酵して熟成するようなものだと思う。

 

 同様に、何か悩みを抱えていたり、気分的に滅入っている時などにも、同様な事が言える。恐らくそういう時は、すぐには解決できないようなトラブルや問題を抱えて、頭の中が一杯になっている事が多いと思う。そんな時は、「命取られるわけじゃなし、なるようになるさ」と腹をくくって、全く別な事に意識を向けて行くのが良い。

 それは、どんなことでも良い。「映画を観て主人公になりきる」「大好きな音楽を大音量で聴く」「くだらないお笑いを見て大笑いする」「誰かと何時間もおしゃべりする」「ジムに行って汗を流す」・・・・。はじめは、なかなかそんな気分になれず乗り気でなかったのが、その事に集中してしまい、ふと忘れてしまう時があるものだ。 

 人は、あまりに一つの事に集中しすぎると、周囲が見えなくなる事がよくあるが、広く浅く(切り替える)ことで、本来の自分の姿に戻る事ができるかも知れない。

  

 余談だが、食べ物についても同じ様な事があって、若い頃と違って色々なおかずをちょっとずつ食べる「ちょこちょこ食べ」の方を好む様になってきた。まるで精進料理の様な食事の仕方の方を、体が求めているのかも知れない。空腹を満たす事を優先していたのが、身体に必要な栄養素を幅広く摂取しようとしているのだろう。

 

 今日は、我がRiversの原点となっている、Everly Brothersの曲を。

 All I Have To Do Is Dream / Cathy's Clown


Everly Brothers- "All I Have To Do Is Dream/Cathy's Clown" 1960 (Reelin' In The Years Archives)