行雲流水の如く

-Re-Start From 65 Years Old-

仕事について

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 現代産業科学館の勤務を始めて、2か月目に入っている。12月の1か月間は研修期間という事で、先輩諸氏の実験や説明の仕方を見せてもらったり、お客さんの少ない時に実験をやらせてもらったりしていたが、今月からは一人のスタッフとして仕事をさせてもらっている。どの仕事もそうだと思うが、仕事内容は細かく体系化されており、初めのうちは、それを覚えるだけで精一杯であった。

 例えば、朝の打ち合わせが終わると、すぐにその日担当するセクションの「立ち上げ」という作業がある。各種照明や展示物の電源を入れる、ポットのお湯を沸かす(実験用)、液体窒素をデューワーという入れものに充填する等と言った具合だが、電源を入れたあとのパソコンやDVDのセッティングがそれぞれ異なるため、細かく理解していかなくてはならない。

 また、一つの実験を行うにも、当然使用する器具は異なるし、何より40以上もある実験の説明の仕方を身に付けていかなくてはならない。内容については、紙ベースで記録したものや、DVDに記録したものもあるのだが、最後は自分なりの説明の仕方を紙に書きだして、行うようにしている。

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 はじめのうちは、一つ一つの準備や実験の写真を撮って、家に帰ってから、それを整理するようにしていた。また、先輩諸氏の実験をスマホで録画させてもらい、後で内容を確認しながら、紙ベースに落とすようにした。(おかげで、スマホの写真データが膨大に膨れ上がってしまった。)

 ただ、今月になってからは、ある程度慣れてきたのか、一つ一つの仕事や作業が流れの中でできるようになってきた。例えば、10個の仕事があるとすれば、以前は一つ一つ確認しながら進めていたので、時間ばかりかかっていたのが、動きの中で自然にやるべき事が見えてくるようになってきた。つまり、仕事が点から線に変わって、一連の動きとして身についてきたということだ。いわゆる、これが「手順」というものなのだろう。はじめのうちは無駄に神経を使っていたのが、多少ゆとりも出てきて、自分なりのアイデアや工夫を考えることも、少しずつできるようにもなってきた。

 

 65歳を過ぎてから、新しい仕事を覚えるのがこんなに大変だとは思わなかったが、一つ一つの仕事に慣れていく事は素直にうれしい事だし、何より実験自体が楽しいのがありがたい。また、実験や解説を終えた後に、お客さんから拍手を頂いたり、「勉強になりました。」等と言われたりすることもあり、それがプラスのエネルギーになっている。

 

 今日は、Carol Kingの曲を。


Carole King and James Taylor - Will You Still Love Me Tomorrow