仕事が終わり、一度家に戻ってから、愛犬の散歩に出かける。
日中の猛烈な暑さとアスファルトの熱気がまだ残る中、夏の夕暮れが始まる。
沈みかけた夕焼けの朱色が、暗くなりかけた灰色の雲に混じり、一日がゆっくりと終わろうとしている。
学生の頃の遠い記憶、今を盛りになくセミの声、ようやく落ち着いてきた生ぬるい空気、明日行く歯医者のこと、先日行ったレストランから見えたレインボーブリッジ、悲しかったこと・嬉しかった事、様々なことが浮かんでは消え、消えては浮かんでくる・・・そう、これはまるで海に浮かんで漂っている感覚と同じだ。
今日という「今」と、過去から続く「今」と、おそらくこれから続くであろう「今」が、同じ波の上でゆらゆらと揺れている。
これでいいのかも知れない。
悔いもせず、あきらめもせず、決して多くを望まず、ただ毎日の「今」を大切にしていくこと・・・そう言えば、このブログの題名は「行雲流水の如く」だったっけ!